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函館毎日新聞第一回詰将棋

既に指摘されているとは思うが、今月2回も目にしたので書いておきます。

Yさんからパラ2007年8月号「持駒のある風景」で紹介されている関根金次郎作(明治42年1月10日函館毎日新聞)が、海老原作と同一との連絡。
パラを見てみると確かにそのとおり。しかし、いくらなんでもありえない話。
案の定、翌月号の編集後記で正図は次のとおりと訂正されていた。
(なおT-Baseでは訂正されておらず海老原作が関根金次郎作として収録されている)
1992sekine0手

同じ時期にたまたま見ていた「こまのひらめき」(2004年5月発行)で、やはり北村さんが上図を紹介していた。
(順番としては「こまのひらめき」→「持駒のある風景」ですね)
51桂成、同玉、53飛成で簡単に詰んでしまうが、
正解手順は51桂成、同玉、42銀成、同玉、46香、同角成、33と、51玉、55香、同龍、33と以下25手詰とあり、
5手目46香のところ33と以下29手の余詰があるとされている。
そもそも54歩があるので9手目55香は王手にならないのだが、それには触れていない。

そう54歩が変なのである。
そして54歩のない図は、九代大橋宗桂「将棋舞玉」30番。
1136kudai0手
余詰手順とされた5手目33と以下の29手詰。
5手目46香は51玉で逃れ。24とを消去する意味はここにある。
余詰はなさそうだ。

将棋世界2015年2月号

◆詰将棋サロン、沖昌幸
201502将世10手

以前紹介した山腰=志駒屋作と同じ構成。
つまり4×4に収まる手順だということ。


◆詰将棋サロン、上谷直希
 角のリーチを活かしきった。
201502将世30手

5手目以降は将棋世界1985年7月号渡辺真一(9手詰)と同様。
0943watanabe0手


◆詰将棋サロン、武島宏明
 珍しく手筋張っている。
201502将世40手

本筋とは関係ないが収束は
須藤大輔「Try everyday」No.5264(2014年5月9日、9手詰)にある。
20140509須藤0手
成不成の非限定が気になるけれど。


◆詰将棋サロン、海老原辰夫
 パラ12月号短編コンクールや1月号中学校の作を見て作者の凄さを再認識。
 作品集をまとめるべき作家だろう。
201502将世60手

本作の収束はいかにもありそうだが、過去作はどれも14桂や34桂配置。
13角配置はなかった。
将棋世界1986年5月号野村量(11手詰)
1174nomura0手


◆詰将棋サロン、川西直哉
 成不成の切り分け方に感心。
201502将世70手

ただ若干ニュアンスが違うかもしれないが、ないことはなかった。
パラ1999年1月号岡島民雄(11手詰)
3317okajima0手

詰将棋パラダイス2015年1月号

◆高等学校、妻木貴雄
 こんな配置で打換えを成立させるとは…
201501高20手

打換え以降は、将棋世界1999年6月号細田強(9手詰)がある。
4816hosoda0手

妻木さんには先月初めてお目にかかったが、月初めはこのブロクをチェックすると言われ恐縮。


◆短期大学、鈴川優希
 妙防あり。
201501短20手

単に収束が似ているというだけだが、
パラ2000年11月号伊田勇一(29手詰、半期賞、四百人一局集掲載)
5230ida0手


◆短期大学、野村量
 上手くて軽快。
201501短30手

野村さんに分がありそうだが、
近代将棋1980年4月号岡田敏(25手詰、清涼図式91番)
2967okada0手
31歩は初手の余詰消しだけの配置か?


◆大学、鈴川優希
 柿木将棋は解けなかった。(3手目からは解いたが)
201501大20手

こちらも収束が同じというだけだが、
橋本守正「凡爺の詰めバカ日誌」2012年10月12日(15手詰)
20121012橋本0手
リンクを貼ろうと思ったがブログはすでに消えていた。合掌。


◆デパート、三輪勝昭
 香歩問題のアレンジ。
201501デパ50手

香合以降は藤井朗作品集22番(将棋月報1940年10月号・11月号)にある。
3459fujii0手
83銀、93玉、82銀、94玉、※93銀成以下の47手詰だが、※74飛成の早詰がある。
2手目同玉以下の41手詰とすれば完全作。
この図は記憶にあるのだが、どこで見たかが思い出せない。 続きを読む