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詰将棋パラダイス2013年7月号補遺

短大芹田修作について、収束は将棋世界2006年9月号中田章道作にあると書いたが、
とおりすがり氏から、それよりもこちらだろうと指摘があった。

中日スポーツ2006.2.20、中田章道作(倉藤君のHomePage!!2007年1月)
200701中田0手

看寿賞作の類似作

「詰将棋パラダイス2013年8月号その1」で椿井弘通の塚田賞作を載せたが、
作者の発表作を眺めているとこんな作が。

◆近代将棋1960年7月号椿井弘通作
2095tsubai0手

14銀、同香の後、35桂、12玉、34馬と進む。
これは見たことある手順。
そう、高橋和の看寿賞作。
岡田敏作との類似は知っていたがこれは知らなかった。

で、調べてみるとすでに指摘済。
http://like2ch.com/ag/game9/bgame/1099846887/

でもまあ、私と同様に知らない人もいるかと思い取り上げてみた。
(高橋作の序の4手は不変の価値があると思うが)

岡田作はこちら。
詰の花束140番(将棋世界1980年3月号修正図)
花束1400手


せっかくなので椿井作を2作紹介。
易しい作だが作者の特質が出ているように思う。
◆将棋世界1958年11月号、13手詰
1901tsubai0手

◆近代将棋1961年2月号、13手詰
2214tsubai0手

柏川悦夫のペンネーム

類作ネタではありません。
T-Baseを参照しながら20年前近く前に購入した「詰将棋半世紀」にようやく目を通した。併せて「新まりも集」と「詰」も。
そこでの疑問と(自分なりの)発見。

新まりも集15番の初出は近代将棋1953年1月号、30番は将棋評論1952年12月号、46番はパラ1951年1月号とあるが、T-Baseには該当のデータがない。(46番は知っている作なのに)
この場合、①初出の誤り②ペンネーム使用③もともとない、のいずれか。で、あれこれ検索してみたが矢張りない。
ふと、付録の詰将棋はT-Baseにエントリーされていないことを思い出し、46番はパラ別冊付録百人一局集だとわかったが、15番と30番は依然として分からない。
分かる方は教えてください。

他にも即座には該当データが分からない作が結構あったが、判明した作はほとんど②ペンネーム使用の作だった。
三百人一局集には「柏川香悦(本名悦夫)」で掲載されペンネームの欄には「誰野作太郎」しか挙げられていないが、他にもいろいろ使用していることがわかった。
古い順に挙げていくと、盤銀三郎(1953-)、北まり子(1954)、誰野作太郎(1954-)、平手美棋(1955)、住友香悦(1963)、北香悦(1968-)、柏川香悦(1981-)、富士見清(1987-)。
(それぞれ伴淳三郎、宮城まり子、平手造酒、渥美清のもじりか)
きっと、これら以外にもあるんだろうなあ。

「盤上流転」150局のうち、修正・改良を含め「新まりも集」から採用している作が32局、「詰」からは71局、残り42局のほとんどは「詰」以降の発表作。
そして「盤上流転」以降も多数発表しているが、こちらはまとめられていない。

「新まりも集」や「詰」に掲載されたものの「盤上流転」に掲載されていない作から、それぞれ一局づつ紹介。

★新まりも集50番(詰棋界第17号1953年11月)
易しいが、いかにもという短編。15手詰。
新まりも500手

★詰89番(パラ1965年7月号)
変同はあるが、これまた柏川氏らしい中編。21手詰。
詰890手

将棋世界2013年9月号

個人的な感想を言うと9月号は⑤妻木作と⑦田中作が良い。
優秀作は⑧だが。

◆詰将棋サロン、濱田誠巳作
初手は23銀しかなく15への打込みを消す16とが気になる。
201309将世20手

あまりいじらない方がベターか。
将棋マガジン1994年10月号野村量作
玉が23でも同手順で詰むが、12の方が優れていそう。
3669nomura0手


以下2作は収束パターンのみ。
◆詰将棋サロン、大石覚作
生銀を成銀に変える。
201309将世30手

後半はパラ1996年11月号野村量作と同様。
0948nomura0手

◆詰将棋サロン、妻木貴雄作
作図技術は殆ど神の領域。
201309将世50手

嫉妬のあまり収束パターンを探してみたが
ここから上図の作まで逆算できますか?
パラ1951年10月号稲垣良穂作
1901inagaki0手


◆詰将棋サロン、桑原辰雄作
打歩詰に見えない時点での不成。
201309将世60手

確かに上図の作の方がスッキリしているが
3手目からは将棋世界1997年7月号同氏作の7手目からと同様。
3982kuwahara0手


◆詰将棋サロン、田中慶洋作
何と言っても7手目が素晴らしい。
201309将世70手

似たような局面で持駒を打つ作はあるが龍の位置も異なり、あくまでも参考として。
将棋世界2004年7月号北川明作
1797kitagawa0手

詰将棋パラダイス2013年8月号その2

◆北浜八段特別懸賞、北浜健介作
深謀遠慮の桂打ち。
201308北浜20手

将棋フォーカスで紹介された作と比較すると興味深い。
NHK将棋フォーカス(2013年8月4日放送)北浜健介作
20130804北浜0手

たま研でお目にかかったとき訊いてみたがパラの作が先ということだった。


◆大学補講、宮浦忍作
角の入手方法。
後半部分同一作品ありと選題の言葉に書かれている以上、
調べないわけにはいかない。
201308大補講30手

近代将棋1965年7月号山田修司作(=夢の華54番)
タイトルは打換遠打。
夢の華540手

もともとの狙いが異なるので気にはならないだろう。


◆デパート、小笠原隆治作
前半で角合、後半で飛合。
急逝された小笠原氏、いつまで新作が見れるのだろうか。
201308デパ20手

飛合の部分はパラ2002年1月号野村量作にある。
このあたりは中編作家と短編作家の違いか。
1208nomura0手


◆デパート、私設応援団有志作
大塚播州さんの用語に従うと三連馬鋸。普通は三段馬鋸か。
201308デパ30手

シンプルに馬が引いて行く作は
詰棋めいと第7号(1987年11月)山村浩太郎作がたぶん最初。
1219yamamura0手

以降、パラ2005年7月号志駒屋十政作、
5423shikomaya0手

パラ2008年1月号金子清志作がある。
2539kaneko0手

詰将棋パラダイス2013年8月号その1

◆ヤング・デ・詰将棋、會場健大作
合駒問題。きれいな配置できれいに詰上がる。
201308ヤンデ10手

先行の2作と比較すると角を13に捨てる発想がシンプルさの主因。
近代将棋1976年10月号北川明作
(初手42角だが53角以下の余詰あり)
1726kitagawa0手

パラ1989年3月号柴田昭彦作
2613shibata0手


◆ヤング・デ・詰将棋、平尾一土作
米長玉がセンスいい。
201308ヤンデ20手

5手目からはパラ1992年6月号小笠原隆治作の3手目からと同じ。
(小笠原作は初手82角だが83桂以下の余詰あり)
1186ogasawara0手


◆中学校、山腰雅人作
飛角図式+持駒一色
201308中60手

類作とは言わないが、塚田賞作を思い出す人は多いかもしれない。
近代将棋1958年10月号椿井弘通作
1690tsubai0手


◆高等学校、飯尾晃作
201308高90手

まさか上下反転作があるとは。しかも簡素図式。
妻木貴雄恐るべし。(先行例を明記した上で投稿しています。)
近代将棋2004年9月号妻木貴雄作
1136tsumaki0手

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(追記2014年11月26日)
◆高等学校、金子清志
52桂不成としたいがそれは禁じ手。歩に打換えて52歩不成とする。
201308高80手

詰将棋かも...によるとこの構想は次の作が嚆矢のようだ。
パラ1993年9月号山田康平(15手詰)
2092yamada0手

桂から歩の打換えが不利とは一概には言えないが、まあ不利打換えの一種だろう。 続きを読む