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初段の[実戦]詰将棋150

ツイッターを眺めていると時々「森内名人の初段の詰将棋150」の作が紹介されている。
うまいなあと思って見ていたが、
実は「監修 森内俊之/作・編者 森敏宏」だと知り早速買い求めた。

詰棋めいとの巻頭を飾った作がさりげなく置かれていたりする。
◆初段の[実戦]詰将棋150、136番
(=詰棋めいと第14号(1993年3月)阿部玲二名義)
初段の実戦詰将棋136★0手

解図はせずに作意を追っただけだが、15手以下で大部分が自陣玉にも関わらず感心する作もチラホラと。
ただ、その中に森さんのイメージとは異なる作があり、気になるので調べてみた。
◆初段の[実戦]詰将棋150、102番
初段の実戦詰将棋102★0手

近代将棋1970年3月号昼間勉作の3手目からと同一手順
(昼間作は初手12桂成で余詰)
0046hiruma0手

作・編者とあるのはこの辺を指しているのかもしれない。

特に感心する作ではないが、もう一作。
こちらは思いつきやすい手順なので偶然だろう。
◆初段の[実戦]詰将棋150、102番
初段の実戦詰将棋1440手

近代将棋1978年12月号飯尾晃作
197812近将0手

23桂を23歩・15とにすると25手詰だが、ますますだらけると思いこの図で投稿した記憶がある。

こんな作も見つけた。
将棋世界1988年7月号佐藤光勇作
1630satou0手

看寿賞内定作

今回は類作指摘ではありません。
別の作の調べ物で昼間勉の7手詰を久しぶりに見たので、その話。
なお、雑誌類はすべて処分してしまい記憶で書いているので間違っていたらごめんなさい。
また、風みどり先生が昔ブログに書いていたようですが、知らない人もいるかもと敢えて書いています。

近代将棋1971年7月号及び8月号に「私の快心作」という特集があった。
当時一流と目される作家30人が会心作を自選解説するという企画。
一番若い作家が若島正、次が昼間勉だったと思う。

昼間さんは自選作について、看寿賞に一度決まったが余詰のため取り消しとなったと書いていた。
掲載した修正図も残念ながら不完全。しかし、それでも名作に変わりはないだろう。
近代将棋1968年8月号昼間勉作(初手42飛以下余詰)
4211hiruma0手
近代将棋1971年7月号の修正図は25歩、54馬の配置だが、やはり初手42飛以下余詰。

ちなみに「四百人一局集」では昼間さん自ら自作を解説しているが、
「三百人一局集」当時は消息不明のため若島さんが解説をしている。
掲載作は塚田賞長編賞作だが、解説ではこの7手詰のことしか言っていない。

なお、ヒトケタの短編で看寿賞を受賞するのは1981年発表の小泉潔作7手詰が初となる。

岡田敏最終発表作品

パラ8月号にも紹介されている岡田さん最後の発表作
パラ2012年9月号創棋会作品展、岡田敏作
201209創棋会40手

鈴川優希さんはブログで、過去作の焼き直しと書いている。
(右欄のリンクからどうぞ)
その作とは、パラ1980年3月号俵路雄(=岡田敏)作
=詰の花束353番
4481tawara0手

さらに「51が桂でなく歩なら格段に面白くなる」との短評が当時あったとも指摘。
なるほど、歩にした方が誤解が多そうだ。

鈴川さんによると、岡田さんは焼き直しが何作かあり作品集を読んでいると見覚えのあるものが出てくるとのこと。
解いた片端から忘れていく私とはえらい違いだ。

なお、関連して次の作品も見つけてしまいました。
将棋ジャ-ナル1990年6月号関半治作
1567seki0手

詰将棋パラダイス2013年5月号補遺

◆中学校、飯尾晃作
201305中240手

けんたさんから、次の作を思い出したとコメントがあった。
伊藤果「詰将棋ミステリーツアー」初級向け16番
ミステリー初060手

なるほど、こういう収束の仕方もあったのか。
蔵書を引っぱりだして確認すると鉛筆でチェックしているので
四半世紀前に解いたことは確かなようだ。
単行本や作品集もデータベースに追加していきたいと考えているが
一体何年かかるだろう…。

ちなみに拙作は、松田圭市「すなどけい」76番からの発想。
すなどけい760手

34角、23飛合の追加調査

「お気に入りの詰将棋100作目その他」(7月31日)の中で取り上げた利波≒若島作の追加調査結果。

◆移動合による23飛が2作。
近代将棋1983年4月号、赤羽守作
5手目24桂、7手目13桂などの余詰がある。
3922akaha0手

将棋世界1987年7月号、太田慎一作
1421oota0手


◆23飛合ではなく13飛合とする作がこれ以前にある。
近代将棋1978年5月号、青木孝司作
2212aoki0手


◆33桂からの収束は次の作が一番古そう。
パラ1967年2月号、鈴木芳己作
1058suzuki0手

将棋世界2013年8月号

ようやくパラ、将世とも先月発売号に追いついた。
これからは月2~3回の更新のつもり。

◆詰将棋サロン、芹田修作
簡単なように見えて結構難しい。
201308将世30手

重箱の隅をつつくようで気が引けるが、
収束は将棋世界2006年12月号中田章道作がある。
2667nakada0手

こんな作もあった。
将棋世界1961年7月号北川邦男作
=「渓流」珠玉編38番
2245kitagawa0手


◆詰将棋サロン、本田勇作
201308将世50手

5手目からパラ1952年1月号安川甲人の9手目に合流。
2245yasukawa0手
なお、本作は5手目71歩成の余詰がある。

詰将棋パラダイス2013年7月号

◆ヤング・デ・詰将棋、仲田利明作
まとめ方に不満が残る。
201307ヤンデ40手

類作という訳ではなく狙いも異なっているが、この方がすっきりする。
パラ2010年03月号山田淳
4905yamada0手


◆中学校、摩利支天「New Season Ⅱ」
4香連打。77以遠に初めから打てない点が苦しいか。
201307中40手

この連打は先月の詰将棋探検隊で見たばかり。
パラHP2008年8月須藤大輔作
新詰将棋探検隊014sudou0手

そもそもⅡのない「New Season」は次の作。
パラ1990年10月号摩利支天作
残念ながら2手目73銀合が20手以上かかるようだ。
3965mari0手


◆短期大学、芹田修作
つかみどころのない玉。
201307短30手

収束は将棋世界2006年9月号中田章道作にある。
2581nakada0手


◆デパート、恒川英二作
邪魔駒消去から限定合と狭い所で手が続く。
201307デパ1tsunekawa0手

5手目からは近将1987年4月号原島利郎作の7手目に合流。
0385harashima0手


◆デパート、芹田修作
13角合から12飛成までの手順はよくあるが、
201307デパ30手

途中に22銀成をはさむ手順は見かけないので
過去例を探してみたら1作だけあった。
近代将棋1962年7月号植田尚宏作
2519ueda0手