someone like you

お気に入りの詰将棋100作目その他

「若島作によく似た手順の作品があるが微妙に違っているのが面白い。」
「someone like youで取り上げられそうな…。」というツイートに応えて。

◆ツイッター連載の「お気に入りの詰将棋」100作目、伊藤果作(初出不明)
打歩詰誘致の移動合
20130730伊藤20手

若島正「盤上のファンタジア」11番(京都民報1989年10月)
盤上のファンタジア110手

35が角と銀の違いで持駒に桂一枚の差。と同時に33桂を取るタイミングが異なってくる。


伊藤作の初出を調べようと単行本や将世付録をめくっていて、アレ?と思ったこと。
◆王様殺人事件(1996年11月発行)32問
作者17歳の時の作と紹介されているが、類作については言及なし。
王様320手

これは「残影-伊藤果詰将棋百番」(1976年3月発行)の15番(未発表作、詰のオルゴールにも収録)。
「不幸にも類作があり、がっかりした作品」と作者はコメントしている。

類作とは将棋月報1942年2月号佐藤千明作。
3502satou0手

@serisiuさんの名作詰将棋紹介(2012年2月18日)で「どこかで類作を見たような気がするが、これが正真正銘のオリジナル」と紹介されている。

昔、指摘したような気もするが、伊藤作は高柳敏夫「新感覚詰将棋」(1976年8月発行)第3章6番(1973年1月発表)と同一図。
ちなみに、x4ccの同一作チェックにかけると
伊藤果「将棋世界」1993年2月、高柳敏夫「週刊大衆」@詰棋通信(1984.12)、高柳敏夫「小説サンデー毎日」@詰棋通信(1991.12)、高柳敏夫「東京スポーツ」@詰棋通信(1984.10)と出てくる。


若島ネタでもう一つ。
作者の利波さんにはお知らせ済で、ブロクに載せるつもりはなかったが若島関連ということでお許しを。
◆詰将棋パラダイス2012年2月号詰備会作品展、利波偉作
201202詰備会20手

龍の利きに違いがあるものの、
京都民報Webにある「若島正の詰将棋ワールド」中級(3)と同様手順。
若島正の詰将棋ワールド中級030手

実際に解いた訳ではないのだが、角の打場所が非限定とはいえ利波作の方がいいなと思ったりする。
続きを読む

玉方桂の4段跳ね

玉方桂の3段跳ねの作を以前紹介したので
今度は4段跳ねの作を調べてみた。

①八代大橋宗桂 将棋大綱第7番(明和2年≒1765)33手詰
 手順前後あり
②塩野入清一 パラ1974年4月号 39手詰
 趣向手順 収束キズあり
③北原義治 近代将棋1978年4月号 29手詰
 あぶり出し
④七條兼三 パラ1980年3月号 53手詰
 双方桂4段跳ね 着手非限定のキズあり
⑤七條兼三 パラ1980年4月号 65手詰
 余詰
⑥岡本正貴 パラ1980年12月号 11手詰
 移動合での桂跳ね1回
 受方桂の連続移動回数記録作品の代表として詰将棋おもちゃ箱「記録に挑戦!」に掲載
⑦二上達也 将棋世界1982年3月号 17手詰
 =二上詰将棋金剛篇54番
⑧車田康明 詰棋めいと第11号(1990年11月)13手詰
⑨岸原秀行 パラ1994年07月号 63手詰
 一段目の桂が合駒で出現
 1枚の桂の応手回数記録作品として詰将棋おもちゃ箱「記録に挑戦!」に掲載
⑩長壁敏雄 パラ1995年4月号 23手詰
⑪山田剛 パラ1995年08月号 11手詰
 双玉
 受方桂の連続移動回数記録作品の代表として詰将棋おもちゃ箱「記録に挑戦!」に掲載
⑫三角淳 パラ2002年4月号 15手詰
⑬菅野哲郎 パラ2011年4月号 13手詰
 移動合での桂跳ね2回
⑭伊藤和雄 パラ2011年11月号 11手詰

なお、①②⑭は七段目の桂跳ねが不成に限定されていない。
つまり、成っても作意同様で詰ますしかないという欠点がある。
また、⑭は⑦と同じような作りになっている。

欠点があると言いながら②を紹介
②塩野入作
3590shionoiri0手
収束のキズは41銀とでも置けば消えるが、右辺に駒を置きたくなかったのだろう。

さらにもう1作。
③北原作
2191kitahara0手
曲詰個展「独楽のはな」の1局。他は右上での密集形、中央での市松ダイヤ、パラ2013年2月号その2の項で紹介した九筒。 続きを読む

竹馬

髙木秀夫、岡本正貴両氏による合同作品集。
Amazonで購入。なんとハードカバーだった!

「追突作」というコラムがあり、某氏作と記された作が2局掲載されている。
実は、いずれも髙木氏作。
先行作はどんな作か調べてみた。

◆パラ1984年5月号、青い鳥(=髙木秀夫)作
あぶり出し「L」
この作はリアルタイムで解いた記憶がある。
3813aoi0手


パラ1976年2月号岡部雄二作
あぶり出し「L」
0125okabe0手

青い鳥作の7手目からと同一手順。
しかし、ここから67桂跳を入れた逆算は意味がある。
セーフだろう。


◆パラ2001年05月号、髙木秀夫作
ミニ煙。収束はおなじみのパターン。
3手目の桂跳ねが左右どちらでもいいのが気になる。
0482takagi0手

パラ1980年4月号北千里作の5手目からとほぼ同様。
4610kita0手
こちらの桂跳ねは左に限定されている。
これは潔く脱帽だろう。

ついでに、この収束のオリジナルを調べてみた。
たぶん次の2作。
パラ1956年5月号北原義治作
2113kitahara0手

パラ1956年7月号北原義治作
2292kitahara0手

将棋世界2013年6月号

◆詰将棋サロン、那須二郎作
少々弱い。
201306将世20手

将棋世界1952年1月号峰哲雄作の5手目からと同一手順。
こちらは75飛の原形消去になっている。
0599mine0手


◆詰将棋サロン、本田勇作
31馬と引き戻せばおなじみの手順。
201306将世50手

3手目4手目がカットされた作としては近代将棋1980年1月号平松準一作がある。
2870hiramatsu0手


◆詰将棋サロン、藤沢英紀作
桑辰流の飛頭桂。
201306将世60手

角が置駒、持駒の違いはあるが
近代将棋1985年4月号植田尚宏作の7手目からと同様手順。
4495ueda0手

詰将棋パラダイス2013年5月号

◆表紙、佐賀仁作
飛車を打つしかないが変化が大変。
201305表紙0手

解答の妻木氏によると、5手目からは勝浦修「詰将棋道場7手から11手」164問と同一。
ありそうな手順ではあるが、ここからの4手逆算には感心する。
道場711_164katsuura0手


◆高等学校、飯尾晃作
201305高250手

45角からの収束は将棋世界2009年9月号中田章道作にある。
(明記した上で投稿している。)
20120720中田0手


◆短期大学、谷口源一作
201305短250手

歩を釣り上げて飛車打ちの筋は、以前スマホ詰パラで見て調べたことがある。
近代将棋1953年2月号大山康晴作
0602ooyama0手

近代将棋1964年12月号北原義治作
3208kitahara0手
大山-北原の関係が見て取れるような2作。

パラ2007年10月号山田修司
2134yamada0手
44金は歩でも良さそうだが。


◆デパート、平尾一士
置駒を活用する手が上手い。しかも移動合付き。
201305デパ40手

残念ながら7手目以降はパラ1966年7月号植田尚宏作と同一
06120手ueda

第10回詰将棋解答選手権

一般戦、金子清志作
打歩詰回避の限定打
20130413一般20手

この構図はパラ1984年4月号佐々木康司にある。
3672sasaki0手


一般戦、前田知宏作
初手が心理手。
20130413一般40手

パラ2009年11月号野村量作の13手目からと棋譜上は同じ。
4591nomura0手
17歩は無くても良さそうに見えるがどうなんだろう。

詰将棋パラダイス2013年4月号及び将棋世界2013年5月号

パラ香龍会作品展、水谷創作
85桂の二段跳ねかと思ったら75桂の方だった。
201304香龍会20手

雰囲気的には近将1987年10月号柳原夕士作に近い。
0613yanagihara0手


将世詰将棋サロン、三浦司作
取っ付きにくそうで案外手が狭い。
201305将世30手

近代将棋2007年11月号妻木貴雄作の3手目からと同一
2手逆算すると急に難解になる。
2154tsumaki0手

詰将棋パラダイス2013年3月号

表紙、藤江和幸作
藤江氏だけに難しい。
201303表紙0手

解答の竹中氏の指摘で森信雄「水平線」23番と同一と判明。
よく覚えているものだと感心。


小学校、西亀健太作
易しいが狙いはいい。
201303小110手

パラ1978年9月号谷沢保平作の3手目からと同様。
3248yazawa0手

谷沢氏は知的な短編が印象的な作家。
一局紹介。将棋世界1976年2月号谷沢保平作。
4255yazawa0手


短期大学、會場健大作
54に打った角を45に引く構成がうまい。
201303短130手

45角以下の手順は近代将棋1967年5月号酒井克彦作の5手目からと同じ。
3873sakai0手


短期大学、三輪勝昭作
個人的には駒交換と駒取りがどうかと思ったが
評価は驚くほど高かった。
201303短150手

担当の石黒氏によれば収束がパラ2007年11月号駒三十九(=酒井克彦)作とかぶるとのこと。
承知の上での選題だろう。
2238koma0手

結果発表後三輪氏から、当時は冬眠中で駒作は未見なので教えてほしいと照会があった。
三輪作だけ収束の類似が言われるのはバランスに欠けると思いこのブログを始めた次第。


デパート、植田尚宏作
こういう作が楽しめるのはデパートならでは。
201303デパ20手

4手目からは近代将棋2005年7月号北川明作の15手目に合流。
1367kitagawa0手

将棋世界2013年3月号

詰将棋サロン、佐藤勝三作
201303将世10手

詰パラ2012年3月号奥田典正作の5手目からと同様手順。
201203ヤンデ30手

作者自身の過去作(枻将棋讃歌1982年5月号)にも似ている。
0158satou0手


詰将棋サロン、森敏宏作
月間優秀作。極度に切り詰められた配置。
201303将世50手

近代将棋1987年1月号I・M・O作及び
0293imo0手

将棋世界1988年12月号阿井拓美作とほぼ同様の手順。
1723ai0手


詰将棋サロン、芹田修作
馬と角の動きが素晴らしい。月間優秀作でもおかしくない。
201303将世70手

収束は将棋世界2012年7月号中田章道作がある。
201207将世中田100手

詰将棋パラダイス2013年2月号その2

たま研作品展、三角淳作
あぶり出し「3」。龍のスイッチバックと63銀と21角の組合せが巧妙。
201302たま研10手

雰囲気は近代将棋1991年3月号添川公司「3」に似ている。
1819soekawa0手
なお本作は9手目43銀、17手目76金の余詰がある。


たま研作品展、新ケ江幸弘作
当然ながら難解作。詰上りは「末広がり」ということである。
201302たま研20手

46角以下の収束は近代将棋1978年4月号北原義治作と同じ。
こちらは「九筒」ということである。
2189kitahara0手
なお、本作も11手目57桂以下の余詰がある。


デパート、野村量作
32馬と寄ってしまえば何とかなる。
201302デパ10手

7手目以降は、詰パラ1998年10月号佃拓幸作と同様。
ここから野村作へはあと一歩だが。
3016tsukuda0手


デパート、富島修作
余り面白味がないが破綻なくまとまっている。
16手目歩合とする誤解が続出(私もその一人)。
201302デパ40手

2筋に玉方香を配置した一間龍パターンは初めて見たが、
調べてみると詰棋界1951年6月号奥薗幸雄作があった。
0035okuzono0手
作意は31飛、21香、12銀以下55手だが
初手77馬または13飛、3手目77馬、33手目89馬、44手目11桂成の余詰がある。

詰将棋パラダイス2013年2月号その1

ヤング・デ・詰将棋、門田和雄作
攻方大駒一枚。
201302ヤンデ10手

近代将棋2007年5月号野村量作とほぼ同一。野村作は54角(図面省略)。


ヤング・デ・詰将棋、高野甚蔵作
取られそうで取られない飛車。
201302ヤンデ30手

途中桂打が入らない作としては
将棋マガジン1987年11月号金田秀信作がある。
1735kaneda0手


ヤング・デ・詰将棋、有山隆作
コンパクトでうまいまとまり。
201302ヤンデ40手

5手目からは将棋世界1993年3月号伊勢重治作の7手目からと同じ。
2489ise0手

伊勢氏はこの作を最後に発表作がない。


短期大学、芹田修作
この構図で44桂を合駒で出現させるとは恐るべき作図力。
今年を代表する中編の一つだろう。
201302短100手

収束は詰パラ1990年4月号三輪勝昭作に例がある。
3614miwa0手


彩棋会作品展、小笠原隆治作
あぶり出し「コ」。銀不成、限定合と中身は濃い。
201302彩棋会30手

後半は将棋世界2009年1月号岡本眞一郎作「コ」に似ている。
0418okamoto0手

小笠原氏は先頃亡くなられたと聞く。まだ61歳のはず。合掌。
一局紹介。
将棋ジャ-ナル1984年6月号、小笠原隆治作、21手詰
0559ogasawara0手

将棋世界2013年2月号

詰将棋サロン、佐藤勝三
一見不利に見える銀の繰り替えが主眼だが
201302将世30手

3手目以降はパラ2012年4月号デパート近藤郷作の13手目からと同様。
201204デパ30手

但し、この収束は近代将棋1993年10月号岡田敏作がある。
2606okada0手

詰将棋パラダイス2013年1月号

中学校、大橋健司作
昨年作者にお会いしたとき見せていただいたが、さっぱりわからず、
7手詰を4手逆算したとのヒントでようやく解けた。
201301中050手

元の7手詰はパラ1990年10月号大橋健司作
3961oohashi0手

だがこの作は将棋マガジン1981年11月号岡崎敏彦作と同様手順だった。
0687okazaki0手


高等学校、飯尾晃作
飛車の原形消去
201301高010手

実はパラ1997年9月号熊野鵄光作の飛車の捨て方を変えただけ。
(その旨を明記した上で投稿している。)
1803kumano0手
なお、本作は初手35飛成以下の余詰がある。


高等学校、秋元龍司作
手掛かりに見える桂をあっさり捨てる展開が気付きにくい。
201301高020手

5手目からは近代将棋1975年4月号酒井克彦作の3手目に合流する。
1358sakai0手


デパート、佐藤勝三作
龍の翻弄から桂の打換えがうまい。好作。
201301デパ30手

解答者の神谷氏によれば「将棋」1982年秋季号の作者自身の作に序4手を付加した改良作らしい。
(原図は32歩が持駒の金か?)
「将棋」は将棋連盟支部機関誌だった思うが、掲載の詰将棋はT-Baseには収録されていないし、
まとまった作品集もないはず。よくぞ見つけたと感心するほかない。
33角成以下の手順は近代将棋1969年4月号引口衛作に例があった。
4400hikiguchi0手


詰パラ2012年12月号その5

短編コンクール、斎藤仁士作
邪魔駒消去の一幕物。
201212短コン480手

手順の組み立ては北川邦男「渓流」拾遺編21番(パラ1960年6月号改良図)と同じ。
渓流拾遺210手

斎藤仁士の名を見るとデビュー作の実戦型構想作と
惜しくも不完全だったが無防備煙詰が頭に浮かぶ。
デビュー作を紹介。近代将棋1976年2月号斎藤仁士作
1581saitou0手


短編コンクール、田中孝海作
201212短コン500手

2か月前のパラ2012年10月号田中孝海作の5手目からとほぼ同じ。
201210中190手
入選が取消された形跡はない。


同人室、八尋久晴作
201212同人20手

短評に、同じ収束で何局も発表するとあるが、
調べた範囲では46銀からの収束パターンで5局発表している。
(パラ1994年10月号、1994年11月号、1999年11月号、2003年6月号、2011年12月号)
これが6局目。


デパート、上田吉一作
4連続移動捨合。
201212デパ50手

解説で言及がなかったので取り上げてみたが、
パラ2011年9月号発表作のタテ型とペアだと思う。
違うかな。
201109デパ40手

詰パラ2012年12月号その4

短編コンクール、植田尚宏作
重ね打ち。
201212短コン300手

伊藤果「詰のオルゴール」8番(報知新聞1993年10月13日)と同一図。
それ以前に小西逸生「将棋紫雲英図式」39番(パラ1982年12月号表紙)の5手目からと同一。
2104konishi0手


短編コンクール、三阪将敏作
龍の翻弄。
201212短コン370手

将棋ジャ-ナル1988年2月号米田徹作と同一手順。
米田作は14角の配置。(図面省略)


短編コンクール、南良文作
1972年デビューのベテラン。
201212短コン420手

多賀氏慎「将棊雑爼及将棊留」(天保4年(≒1833)~明治10年(1877))24番の3手目からと同一手順。
33金~23金で12とを消去する狙いだが、23同角が13手かかる。
渡瀬荘治郎「待宵後集」明治2年(≒1869)には左辺図として収録され、83同角の13手詰となっている。
0415zasso0手

詰パラ2012年12月号その3

短編コンクール、奥田典正作
盤上の桂の2段跳ね。
作意は34同馬、15桂までだが、34同玉、14飛成までの変同解の方がやや多かったらしい。
201212短コン220手

そして、この桂成から飛車成までの詰上りは近藤郷作が名作すぎる。
近藤郷「小さな絵」4番(将棋世界1969年4月号改良図)
小さな絵040手

7手詰で盤上の桂の3段跳ねも何作かあるが、
センスの良さを感じさせるのはこの人。
パラ1979年2月号有吉弘敏作
3622ariyoshi0手

この時代の短編は、有吉弘敏、小泉潔、橋本樹がビッグ3という印象がある。


短編コンクール、池田俊作
最終手とリンクする短打の意味づけが面白い。
201212短コン290手

但し、本作はパラ2002年1月号同氏作の改良図だろう。
1242ikeda0手

池田氏は森田手筋の中編で塚田賞を受賞している相当なベテラン。
受賞作を紹介。近代将棋1970年5月号池田俊作
0098ikeda0手

詰パラ2012年12月号その2

短編コンクール、佐藤司作
2枚の桂馬と玉方のと金が詰めづらさを漂わせる作。
201212短コン160手

残念ながら詰パラ2003年11月号日野貴久男作と同一手順。
こちらは随分詰め易そうな感じがする。
3324hino0手


短編コンクール、馬屋原剛作
成れない地点に敢えて打つ限定打から始まる一連の手順。
盤面8枚で表現は難度が高い。
首位と予想したが惜しくも2位だった。
201212短コン190手

中合の桂が不成で跳ねる手順が他にもあるかと探してみた。

パラ2007年3月号内山真作(修正図)
内山氏については殆ど知らないのだがデビューは1977年。
35年経ってもこういう作を作るとは見習いたい。
201110サロン0手

もう一作。中合ではないが合駒の桂馬が2段跳ねする。
パラ1984年12月号柳原裕司作
初手が限定でないのが惜しい。
4431yanagihara0手
今月号のパラには柳原裕司の過去作が三箇所に出てきた。
来月号の大学院結果稿も楽しみだ。

詰パラ2012年12月号その1

12月号は何回かに分けて掲載します。

短編コンクール、角寿雄作
これはこれで一局かもしれないが、
201212短コン90手

手順の組み立ては
近代将棋1969年5月内藤國雄作や
4435naitou0手

近代将棋1972年2月島崎重良作と同じ。
0580shimazaki0手


短編コンクール、芹田修作
ブルータス手筋といわれる有名な構想手順。
敢えて作るのは相当な勇気がいる。
作者の主張は7手詰での実現。
201212短コン130手

詰将棋メモでTETSU氏が参考として挙げた作は
将棋世界1981年8月号、保川清作
金の消去が入るのでこちらは11手詰。
0141yasukawa0手

ネット上ではあまり紹介されていないようなので元祖を。
詰パラ1952年2月号、栗原寿郎作
2678kurihara0手

古今中編名作選の解説で川崎弘氏は
「ブルータスお前もか!」は続々討死した常連解答者の不詰解を前に、シーザーならぬ解説者小林淳之助氏が歎じた名解説の冒頭の一行である。
と書いている。

ところでブルータス手筋の定義は良く知らないが、打歩詰回避の目的で離れた地点に打った(あるいは移動した)駒(飛角香)の利きを味方の別の駒(飛角香)の限定移動(あるいは限定打)で遮断するという意味ならば、将棋図巧49番が嚆矢のはず。それを派手に行うのがブルータス手筋なのか。よくわからない。

詰将棋パラダイス2012年11月号

今回は類作でなく先行事例の紹介ということで。

短期大学、須田将一作
初手の実現に作者の力量が現れている。
201211短210手

桂合桂生でこの収束はパラ1982年8月号永井裕人作がある。
1821nagai0手


浦野真彦八段昇段記念祝賀詰、岡村孝雄作
誤無解6割の難解作。
201211浦野昇段10手

57桂合からの収束は
近代将棋1981年7月号森田銀杏作にある。
こちらは伊藤果五段昇段記念祝賀詰の一局。
同じ字形、同じ収束にも関わらずタイプの異なる作になるのが面白い。
3368morita0手


同人作家入り記念作品展、利波偉作「氷の崖」
目一杯捨合をした上に逆王手も入る期待どおりの作。
201211利波同人20手

捨合の意味付けの先行例としてはパラ1998年4月号原田清実作がある。2539harada0手

夢野久作の「氷の崖」は、その昔現代教養文庫で読みました。






詰将棋パラダイス2013年6月号と月下推敲

手順前後して先月号のパラから。
まず表紙、原田慎一作
非常に整理された配置。
201306表紙0手

収束は異なるが、9手目までは
近代将棋1991年10月号桑原辰雄作と同一手順。
1987kuwabara0手


ヤング・デ・詰将棋、しまぎろう作
ストレートな手順。
201306ヤンデ10手

名手の手に掛かると、こうなる。
将棋世界2010年10月号、北浜健介作。
1217kitahama0手


本作の検索の過程で別の類作を発見した。
よくあることで、大抵はスルーなのだが
作者名を見るとそうもいかない。
詰パラ2007年1月号、谷川浩司作(月下推敲43番)
1338tanigawa0手

5手目からは近代将棋1956年12月号、北原義治作と同様。
完成度は明らかに谷川作に軍配だが。
1314kitahara0手

関係ない話ですが月下推敲55番と83番の解説に出てくる申棋会は私です。

なお、類作という訳ではありませんが同人室の柴田昭彦作は図巧5番を想起させます。






将棋世界2012年12月号

詰将棋サロン、北川明作
201212将世30手

3手目以降は近代将棋1963年9月号鍛治誠二作と同一。
初手の有無は大きな違いだが。
2857kaji0手


詰将棋サロン、浮田紘男作
201212将世40手

3手目以降は近代将棋1995年8月号桑原辰雄作の5手目からと同じ。
いかにも桑辰流の初形と初手。
3127kuwahara0手


詰将棋サロン、桑原辰雄作
201212将世50手

これは将棋世界2003年9月号同氏作の改作。
どちらもやや消化不良な感じがする。
1498kuwahara0手


詰将棋サロン、本田勇作(月間優秀作)
飛生3回が眼目だが短編で駒交換する感覚は私にはない。
201212将世70手

後半11手は将棋世界1961年1月号掲載作(作者不明)と同様。
2169humei0手

詰将棋パラダイス2012年10月号

中学校、山川悟作
201210中160手

5手目からは詰パラ2002年1月号松田圭市作と同じ。
移動合で景色は異なるが。
1264matsuda.gif

高等学校、須田将一作
201210高160手

7手目から始まる金の三連打は詰パラ1977年9月号坂野孔一作にある。
2130sakano.gif

九州G作品展、千々岩倫太郎作
201210九州G40手

シンプルな表現だが、趣向自体は七條兼三作(詰パラ1979年4月号/将棋墨酔63番)にある。
なお七條作は61手目68香の早詰あり。
372shichijou.gif

スマホ詰将棋パラダイスNo.1918

スマホ詰パラNo.1918(2012年11月20日)うっほほほ作。
といっても現在は削除されており、見ることはできない。
スマホ詰パラ19180手

5筋の配置がやや気になるが、限定打から始まり大駒を成捨てていく手順は気持ちいい。
ただ、いかにもありそうな手順なので検索してみたところ、
ヒットしたのは350年前の詰将棋。
五代大橋宗桂は趣向詰の元祖と思っていたが、普通作も侮れない。
象戯手鑑(寛文9年≒1669年、四代将軍家綱の時代)49番
04540手

門脇さん解説の続詰むや詰まざるやにも収録されている作だが、
55飛が不要駒であることが350年後に判明したことになる。

詰将棋パラダイス2012年9月号

ヤング・デ・詰将棋(このタイトル、若い人には意味不明だろうなあ)、新井直之作。
201209ヤンデ40手

解説では触れていないが先打突歩詰。
検索するまでもなく、3手目からは近代将棋1967年11月号北川邦男作(渓流珠玉編67番)と同様手順とわかった。
結構有名な作と思っていたが、そうでもなかったのか。
しかし2筋に歩を置けば角打ちから始められるとは目から鱗だった。
北川作は21飛の紛れがあるが、この構図でも角打ちから始めることは不可能ではないはず。
実のところはどうだったのだろう。
40080手

他に似た感じの作を2作紹介。
パラ1985年12月号柴田昭彦作
54820手

近代将棋1994年03月号湯村光造作
27210手

ところで新井作は入選だったが、2012年4月号ヤンデの中出慶一作
201204ヤンデ40手

3手目から徳島新聞2003年10月9日坂東仁市作と同様手順ということで非入選。
20031009徳島坂東0手

どちらも先行作に頭2手加えた作だが、入選非入選の基準がわからない。




将棋世界2012年7月号及び10月号

将棋世界2012年7月号、小出周平作。
201207将世10手

詰棋界通巻第7号(1952年2月)宇都宮靖彦作と同一。
x4ccによる同一作チェックでは他に清野八段作、林雄一作と出てくる。
今回が3回目の衝突らしい。
60年前の作品だが宇都宮氏はご健在ということである。

将棋世界2012年10月号、小出周平作。
201210将世20手

サンケイスポーツ田中寅彦作@詰棋通信(1993.01)と同一。
(2ch掲示板【詰将棋】これが神局だ!!!その6による)

市販のT-Baseには詰棋通信は収録されていないのでx4ccによる同一作チェックは必須のようだ。
実は今まで使っていなかったので先程ダウンロードしました。




朝日新聞飯島七段詰将棋

朝日新聞2012年8月28日飯島栄治作
20120710飯島0手
将棋世界1980年7月号森信雄作と同一。
雰囲気の似た作としては詰パラ1978年12月号小笠原隆治作がある。
35150手

また下図(朝日新聞10月頃?)は、おもちゃ箱2008年4月老花現象作と同一。(TETSU氏指摘)
20121017飯島0手






詰将棋パラダイス2012年8月号

デパート、白川文夫作
201208デパ40手

7手目からは詰パラ1987年8月号添川公司作「山津浪」の91手目からとほぼ同じ。
55飛の消去が入る点が異なる。
10110手


高校、佐藤勝三作
201208高60手

3手目からは詰パラ1975年8月号秋元龍司作の5手目からと同じ。
桂打ちを入れる構成は流石。
50210手