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将棋世界2018年9月号

妻木さんにはお会いする度に類作調べは再開しないのかと言われるが、解説者の役に立っていないし過去作の紹介なのにディスっているとかあげつらっているとか言われるのでねえ。でも、妻木さんの作は調べています。
◆9月号詰将棋サロン、妻木貴雄
月間優秀作
201809将世60手

5手目からは日本将棋連盟モバイル2014.1.4内藤國雄(9手詰)と同手順だが、51飛成が成立するのが一寸した驚き。
20140104内藤0手

成程、内藤作も51飛から始められる。

敏樹さんからのメール

看寿賞の一般推薦は次のとおりとした。


結果は周知のとおりで武島作と今村作は受賞不成。

詰将棋全国大会の翌日、


とツイートしたところ、


ということで書きます。
(今思い出すと小林さんが武島作の話をし始めたところで小泉さんが来て中編賞の話になってしまったような気がする)

まず件の武島作
パラ2017.6武島広秋
201706C90手

92馬、83飛、同馬、74飛、同馬以下15手詰

小林さんの言いたかったことは
「見た目の手順は馬屋原剛35手に似ていますが、むしろオーロラ手筋の応用として評価するべきで、その場合、同様の構図の作品が金子清志11手にある」ということ。(「 」内はメールから引用です)

本作はオーロラ手筋だということは久保イキロンさんも言っていた。
鍵アカなので直接引用できないが
「順位戦の武島さんの作品は、馬屋原手筋じゃなくてオーロラちゃう?」
「オーロラちゃう?っていうか、オーロラやで」
と看寿賞選考経過を読んで呟いている。

馬屋原作はこちら
パラ2015.11馬屋原剛(半期賞)
201511大130手

93角、84飛、同角成、75飛、同馬以下35手詰
手順と解説は「書きかけのブログ」で。

なぜ飛車の連続合をするのかというと、飛車の後方の利きにより81馬(武島作)あるいは82角成(馬屋原作)とさせないため。
なので同じように見えるが81馬と82角成では目的が異なる。

武島作、2手目45玉と逃げると81馬、63香合、36角(次図)、35玉、63角成、37と、46馬で初形の69角と93馬が46~81のラインで連結して詰んでしまう。
201706C95手

私は単純なのでオーロラ手筋と聞くと斜めの筋に連続合をするものだと思っていたが、どうやらそれに加えて角の連結防止がセットらしい。

一方、馬屋原作は2手目46玉と逃げると82角成、36玉、72馬(次図)と72角を取って詰んでしまう。馬が8筋にいても73馬~72馬と72角を取る手がある。そこで72角を質駒にしないために飛車の連続合が必要となってくる。これは馬屋原さんのオリジナル。馬屋原原理とか馬屋原手筋とか呼ばれているようだ。
201511大135手

さて、金子作
パラ2006.5金子清志
0470kaneko0手

88馬、同龍、42龍以下11手詰
初手77馬でなく何故88馬なのか。
試しに初手77馬とし2手目24玉と逃げてみると68馬と引かれ、35歩、13角(次図)、15玉、35角成、12香、24馬で角と馬が13~68のラインで連結して詰んでしまう。
0470kaneko5手

そこで馬を引く手を阻止するため66香、同馬、55香、同馬、44香の三連合が唯一の逃れ手順となる。
しかし、玉方の持駒は香3枚。88馬とすると33玉との距離は斜め4マスなので香車が1枚足らないため88同龍とせざるを得ないという仕掛け。

小林さんは「同様の構図」というが、どこが同様なのか。
武島作の途中図と金子作の途中図を比べてみると上下反転だが玉を馬と角でサンドイッチした形になっている。

本家の「オーロラ」はどうなっているか。
次図は24手目44香としたときの変化図だがサンドイッチにはなっていない。
2626ueda31手

もう一つ、四香連合回避の添川公司作の変化図
これはオーロラのパターンだ。(オーロラと添川作は最後にまとめて紹介します)
2938soekawa9手

さすがは小林さん、慧眼には恐れ入る。
が、事ここに至ってようやく思い出したことがあった。

パラ2013.5武島宏明(改良図)
201302大06改0手

77馬、66香、同馬、55香、同馬、44飛以下41手詰
手順と解説は「詰パラ大学解答のブログ」を見てほしいが、原理は金子清志氏作の借り物と作者はコメントしている。

何となく、つながったような気がする。
小林さんは「金子作があったとしても、連続飛車合にしてあの手順でまとめ上げたの は神業で、2017年の武島作では一番好きな作品」と述べている。

看寿賞作についても小林さんのコメントがある。
パラ2017.5武島広秋(看寿賞、半期賞)
201705高230手

57銀以下17手詰
「飛合(普通合)からの収束は新ヶ江作に前例がありますが、飛合を捨合で出したところが素晴らしく、受賞作として申し分のない作品です」

新ヶ江作はこちら
パラ1982.8新ヶ江幸弘
1817shinngae0手

47金以下19手詰


最後にオーロラと添川作を載せておきます。
近代将棋1973.5詰吉(=上田吉一)「オーロラ」(極光21#65、塚田賞)
2626ueda0手

近代将棋1980.3添川公司(看寿賞、塚田賞)
2938soekawa0手

手順と解説は詰将棋の欠片にリンクしましたが、首猛夫の「真夜中の独り言」もお薦め。亡くなって10年になるが今もブログが読めるとは有り難いことです。

次回は気が向いたら斜め連合の作をいくつか紹介したいと思います。

将棋世界2018年2月号&6月号

気が向いた時だけ調べています。

◆2月号詰将棋サロン、藤井憲郎
 馬を引き戻すのは味が良い。
201802将世10手

ただ3手目からは次作がある。
将棋天国1979.12岡田敏(11手詰)
0510okada0手


◆6月号詰将棋サロン、島勇三
 持駒に桂のない取らせ短打は面白い。
201806将世20手

しかし、
中日スポーツ2010.11.7中田章道(13手詰、将棋世界2016.7付録所収)
中田短編250手

詰将棋パラダイス2017年12月号(その2)

今日たまたま気付いただけです。

◆短編コンクール、白川文夫
201712短200手

本作はパラ2012.4ヤング・デ・詰将棋に発表済

詰将棋パラダイス2018年1月号(付2017年10月号)

ツイッターでの指摘をまとめただけで、特に調べたわけではありません。

◆デパート、柳原裕司
2844kita0手

年末に宗角さんが以前のツイートをリツイートした。


つまり同一作検索をすれば北原作はヒットしたわけで、ぬかりましたね。

ところで、こちらの方もご協力を



◆デパート、大西智之
スマホ詰パラ71460手



ということで過去記事を見てください。
デパートは店長交代のため1月号は編集部で選題したとのこと。
とんだスタートになってしまいましたが、新店長には期待しています。


続いて結果稿を見てのツイート
◆2017年10月号デパート、角建逸
201710デ20手



将棋世界2004.8付録「中田章道作品集名作詰将棋39+1」#39(27手詰)
200501中田0手


角さんの作については経緯を知っているので書いておく。
まず、近代将棋1989年5月号角建逸(23手詰)
1249sumi0手


この短縮版が夕刊フジ2017.4.22角建逸(15手詰)
20170422フジ0手

本作、3手目42飛打は32飛合、同飛成、13玉、12龍、同玉とする千日手手順で逃れる。
それを作意化したのがデパート発表作だったが、ぬかりました。